Three from Two 現在を観察・記録し、
"これから出現するはずのなにか"を形にする

Three from Twoは、細かな観察と記述、その自由な接続から新たな価値を生み出す調査事務所です。ご依頼を受ければ、都度オーダーメイドの調査を設計し、現実に対する新しい理解と解決をご提供します。


私たちの方法: 書いて、並べる

私たちの方法の根っこは2つです。特別なことはあまりしませんし、誰でもできます。

一つ目は、全部書くこと。

先入観をなるべく捨てて、目の前で起こっている(た)ことをなるべく事細かに書くことを目指します。その際、「全部」という意識が重要で、「もうこれ以上細かく書けないな、、」というところまで頑張ります。全部書くことは原理的には不可能ですが、そのような頑張りを持って書かれたものを「目の前の全部」と呼んでおこうと思います。

「目の前の全部」を作ることの効能は、端的に言えば「この他に何も参照しなくていい」ということです。例えば、本で読んだことやXで言われていることは、一旦横に置いておくべきです。「目の前の全部」 だけを見て、そこから浮かび上がってくることを捉える。つまり、目の前の現実からのみ考えられることを考えること、それが対象を異なる仕方で捉え、また、思考によって遠くに行くための近道です。

二つ目は、混ぜ合わせ、並べ替えること。

書くこと自体に様々な効能めいたものがあるとはいえ、単に書くだけでは新しい価値を提示するような発見は難しいかもしれません。そこで行うのが並べ替えです。情報や思考の整理術・発想法としても用いられている方法ですが、ここでは、「目の前の全部」を切り刻んで、文脈を断ち、それをシャッフルしてランダムに並べ替えながら意味(や特定のパターン)を拾い上げていく、ということをやります。

そうして作られる意味(パターン)は、正しい事実を示すための確定的な記述ではなく、あいまいに見えるが大胆で、フィクションのようだが確かに現実に根ざしているような記述を増やすことの方に関わっています。

以上二つは、どのワークでも必ずこのステップを踏まなければならない、というものではありません。具体的に踏まなければできないのではなく、どのような仕事においても立ち返る拠り所のようなものです。

そして、そのような方法によって得られた知が、社会の中でどのような価値を持つか、を探求することこそが私たちの挑戦です。


私たちの倫理: 発見はスケールフリー

ところで、2026年現在、私たちにとって重要でかつ面白いことは、「具体的なこと」ではないでしょうか。
「具体的なこと」は大体なんでも面白くなる可能性を持っています。例えばテレビ番組で、誰も聞いたことのない芸人のコンビ名「スリーフロムトゥーの津田」が出て、「誰の名前出してんねん」というやりとりが多分ずっと面白いような。そんな名前の人いてくれてありがとう、、と思えます。

私たちが行う調査は、まず何よりも具体的なことを取り上げます

誰かの一挙手一投足や、話した言葉、その語気、言葉尻、目線、目線が合わないまま、喋ったり、膝に手をついたりして、その横をビニール袋が飛んでいって、それがスローモーションに見えて、、、といったことの有象無象。これらはあらゆる場面で確かに起こっていることですが、それ自体では何の意味もありません。しかし、そこに意味やパターンが潜んでいるかもしれないことを知ると、見る目はまるっきり変わります。「目の前の全部」に面白いこと全部ある、と。

上に掲げた二つの方法は、今目の前にある世界を広く・多くするとともに、面白いことがすでに・そこに存在していることを示しています。そのことに一度でも触れれば、世界の手触りは変わり、効果は永続します。

こうして得られる発見、つまり世界への信頼に支えられた発見は、異なるスケールの物事を同時に考えることを可能にします。例えば、目の前で起こった些細な出来事とその土地の歴史に関わること。家族の間で起こったこととテレビのニュースで見た世界の出来事。わたしに起こったこととあなたに起こったこと。小さなことも大きなことも、細い線で連続する世界の中の出来事として、具体的なことを通して同時に考えることができる。こういう意味での倫理を携えて、活動をしていきます。


私たちの役割: 横で見ている

私たちはそのような観察(書いて、並べる)が中心にある活動体が、社会の中でどのような形を取りうるかを想像します。例えば、カフェの店主が営業日後に毎日このような作業によって業務を振り返っていたら、どのような業態になるだろうか?教育現場や福祉施設、文化施設はもちろんですが、例えば土木の作業現場においてすら、それぞれの普段の観察が引き伸ばされていったらどうなるか?

あなたがやっていることが一体なんなのか、どのような可能性があるのか知りたい、という気持ちに対して、私たちはあらゆるサポートをしたいと思います。

いま起こっていることを観察するプロセスで、新しい言葉とボキャブラリーを、身振りとシーンを作り、まだ見られたことがない空間を一緒に生み出していけたらと思います。確かな事実として発生する前の、しかし紛れもなく予兆として反復する揺れを捉えること。そこに架構されたギリギリの構造物で、遠いところまで行く。

なので私たちのことは、「こんなふうに覚えておいて。これから発生する場所を捜している文化だって。」

Service
(01) Engagement Phase

Spot / 1day~

局所的な調査・分析によって、課題の所在を特定する

Project / 1 month ~

問いの策定から実装までプロジェクトを実行する

Partnership / Advisory

組織と並走し、思考のOSを共有・更新する

(02) Output Type

Editing & Narrative

複雑な文脈を読み解き、固有の「語り」へと再構成する

Insight & Critique

記述と編集を通じて、新たな視座と仮説を提示する

Program & Tools

組織やコミュニティが自律するための共通言語・仕組みを設計する

(03) Client Domain

Business & Industry

経済活動を、文化的な意味や社会的な問いから駆動する

Local Government

地域や公共の課題を可視化し、持続可能な形を探る

Social, Cultural & Academia

知や活動のアーカイブ化と、組織文化の体系化・継承

Base

秋田、日本

北東北・日本海側に位置するこの地は、おそらく日本でも最速ペースで人口減少が進む土地です。今後数十年をかけて、社会を成立させる様々な要素が消失し、熊が、雪が、山が増えていきます。私たちはこの地で起こる様々な現象をヒントとして、これからの社会が成り立つための条件を捉え、定義することを目指します。

Member

津田啓仁

1993年兵庫県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科文化人類学専攻を卒業した後、企業で文化人類学を取り入れた業務の開発等に従事。現在は秋田を拠点に干拓地・八郎潟を取り巻く歴史と自然環境について研究している。並行して、大きさ、広さ、多さといった空間的概念についての人間の経験と、それを可能にするイメージのフィクショナルな取り扱いに着目した作品を制作している。